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今、居場所がなくて死ぬほど辛い思いをしている君へ

よく「いじめられる方にも原因がある」って言われるよね。

僕もそう思うよ。

「いじめる人といじめられる人、どっちが悪い?」と聞かれたら、それは間違いなく、いじめる方が100%悪い。

でも”原因”は、50%ー50%で、両方同じように原因はあるんだ。

 

原因はたったひとつ「お互いに合わない」ただそれだけなんだよ。

自分が心地よく生きるため、自分の居場所をみつけるためには、「合う」場所をみつければいい。なければ作ればいい。ただそれだけなんだ。

 

学校という社会は、多くて数百人、少なかったら数十人。とてもちっぽけな世界だ。

そんなほんの少しの人しかいないコミュニティで、果たして「合う」人はどれくらいいるのか?

 

僕がいた中学校は、1学年7クラスで、学年に280人くらいの生徒がいた。全校生徒は800人超。

当時、僕はいじめにあっていた。

トイレに入っていると上から水をかけられた。上履きがなくなるなんてしょっちゅう。彫刻刀で机に悪口を掘られたり、墨汁で教科書に卑猥な言葉やマークを書かれた。

外を歩いていると、校舎の2階から牛乳が飛んできた。廊下で十数人の上級生にかこまれて、意味の分からない文句を言われ続けたこともある。

ある日教室に行くと全員に無視され、空気が一変するとはどういうことかを知った。

部活で怪我をして動けなくなっていたら、部員たちはそんな僕を一人体育館に置いて全員帰っていった。

身に覚えのないことを教師にチクられ、いつの間にか悪者にされていた。

そんな日々が普通で、学校中の全員が僕のことを嫌いなんだと思った。大人になったら笑い話みたいなもんだけど、子どものころはそれなりに辛かったよ。

そんな僕と、一人だけ一緒に給食を食べてくれる子がいた。その子とは「合う」ことが多かったんだ。

 

高校生になっても、居場所はなかった。「合う」人はあんまりいなかった。僕は少しだけ知恵がついて、周りに合わせることも覚えた。不快でしかなかったけれど。

大学生になっても、「合う」人は少なかった。だけど、高校生の時よりは少し増えた。

社会人になっても、いじめはあった。

僕のいないところで勝手な噂話をされ、物を隠されたり、業務連絡を回してこなかったり、仕事をもらえなかったり。

 

いじめる方が100%悪い。だけど原因は僕にもあった。

彼らとは本当に合わなかった。合わない者同士が一緒にいたら、そりゃ必ずいざこざが起きる。そういうもん。

それは子どもでも大人でも一緒で。合わない人といることは苦痛だし、しんどいし、どうしようもない。

 

だから。

自分に合う人と出会い、自分に合う場所に行き、自分で自分の居場所を作るしかない。

どうやって出会い、どうやって行き、どうやって作るのか。

 

そのために絶対的に必要なのは、知識だ。

いじめてくるやつらは、圧倒的に知識が足りていない。

知識が足りないということは、判断力がないということ。先のことを予測する力がないということ。

自分のとった行動が、どう跳ね返ってくるのかがわからないということ。

 

いいかい。

もし今学校で居場所がないのなら、その一人でいる時間を、知識を得るために使うんだ。

現状をただ嘆いていても何も変わらない。誰も何もしてくれない。誰かを恨むことに時間を使うくらいなら、ひとつでも多くの知識を自分の中に叩き込め。

知識があれば、身を守れる。次の手段がわかるようになる。

学校は一生は続かない。小学校なら6年、中学校なら3年。時間が過ぎればそこにいる必要はなくなる。

その時間を、出来るだけ多くの知識を自分の手で入手して、自分の頭で理解することに使うんだ。

いじめは心身を傷つけてくるけれど、なんでこっちが我慢しなくちゃいけないんだって思うけど、日本中どこにいっても、子どもでも大人でもいじめっ子はいる。そんないじめっ子を無視できるくらいの知識を得るしか、自分の居場所を作る方法はないんだ。

たくさんの本を読み、SNSを見たり、新聞や雑誌をみたり、漫画本だっていい。出来るだけ広い範囲の、出来るだけたくさんの人が発している情報を手あたり次第自分に入れるんだ。

そして、出す。

自分が思ったことを、ノートに書き出す。

誰もみないから、誰にも見られないようにして、心の声を文字にするんだ。

 

300人しかいない社会で、合う人はたった一人でも。

自分が知る人が600人になれば、二人になる。

3000人になれば10人になる。

 

自分と合うと思える人が10人もいれば、孤独ではなくなるよ。

自分の心の声を発信する勇気が持てるようになったら、どんどん外に発信していけばいい。

その言葉を必要としている”合う人”と、出会えるチャンスに変わっていくから。

 

世界が広がれば広がるほど、間違いなく、合う人は増える。

ただ、間違いなく合わない人も増える。

合わない人と合わせられるようになることが、大人になるということなのかもしれない。

だけど、合わない人に呑み込まれる必要はない。従う必要もない。

自分は自分の意志で選択する。そう確信をもって行動できるかどうかは、持っている知識の量で変わるんだ。

 

知識がないやつらは、周りに合わせるしかない。

知識がない上に、自分の気持ちを言葉にする力がない。だからおかしいなと感じていても、おかしいと言えない。強く発言し、強く行動する誰かのパワーに、押され負かされてしまう。

学校でのいじめも、社会に出てからのいじめも、理由は同じなんだ。

だから知識が必要。そして自分の考えを言葉にする力が必要。子どものうちにその力を鍛えられるかどうかで、将来の自分の居場所が変わってくる。

いじめてくる子たちに怯えている時間はもったいない。少しでもいいから、新しい知識を得ることに時間を使ってほしいと僕は思う。

 

それと大人になった僕がもう一つ言えることは。

いじめっ子といじめられっ子と、どっちでもない子が社会にはいて。

ほとんどの人が「どっちでもない」んだよ。

 

いじめられている最中は、自分だけが孤独で、全員自分を嫌っているように感じることもあるけれど、ほとんどの人は「どっちでもない」人たちで、君に無関心なんだ。

1000%悪いいじめっ子と、なにも考えてない子と、いじめられている君。

「合う」か「合わない」かで、立場なんかすぐに変わるんだよ。

 

だから、君が持つ知識と行動が大事だ。君次第で、君の生きている世界は変わる。

こんなキレイゴト、死ぬほどつらい思いをしている人には、全く届かないこともわかっているよ。でも死に損なった大人として、こんな風にしか伝えられないんだ。

 

最後に一つだけ。

情報は嘘をつく。この文章は「僕」が書いたけれど、僕は男ではない。中年のおばさんだ。

 

知識はたくさん必要だけれど、信じるのは知識ではなく、自分の心だということを忘れないでいてね。

最後に決めるのは、自分の心だから。

しっくりくる、心地のよい選択をしてほしいと、心から思うよ。

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